事務局より
加納さんは、5年前にお仕事をリタイアされました。以来、カメラをもって、「祭り」をテーマに日本各地を旅行されています。今回は、日本の祭りの現状についてお話を交えながら、今までに撮りためたたくさんの写真を、スライドで見せていただきました。

加納 巌さん(1期)

写真で綴る『日本の祭り』

1. 山から旅行に

昭和34年、2年生時にワンゲル部を創った。3年のときは、年間100日以上山に登っていた。会社も休みはしっかりととれたので、登山は続けていた。
ところが、足を痛めたので、’97年に御岳が、登山の最後になった。その後、山ツアーで知り合った現在の妻と、あちこち旅行することになった。
5年前に66歳になったが、そのときに完全にリタイアし、いつでも好きなところに行ける状況になった。現在は各地の「祭り」を写真の対象にして、旅行している。


2. 祭って?
祭りとは、信仰が第一義であるが、祝賀、宣伝、イベントも広い意味で「祭り」ととらえて写真を撮る対象にしている。
日本の「祭り」の抱える問題点:
○ だんだん規模が大きくなっている。派手になる分、主催者側の負担が大きくなっている(頭も使うし、お金もかかってしまう)。
○ 少子化で若人が少なく、お祭りの維持が難しい。
○ 開催の日時についても、観光化させているから、土日に開催するので、伝統の意義から外れる。ごみ、駐車場など、開催側からすると問題が多い。
○ 観光化された祭りは、このように問題も多く抱えるが、見る側からすれば楽しいものである。
○ これから、どのようにして維持していくのか?





3. 写 真

祇園祭(京都市 山鉾巡行 7月17日)

長刀鉾
お稚児さん 行進の始まり
この鉾上正面には、人ではなく、人形が乗っている。
函谷鉾  鉾は人が乗ってコンチキチンと演奏する。山は人が乗っていない。鉾は8台ある。
7月17日山鉾巡行の日。行列は四条通でスタートし、河原町で北、御池で西へ曲がり烏丸までいかないで東洞院通を下る。一周するのになかなか時間がかかる。
天神祭(大阪市 7月24・25日)
大阪天満宮
竜王踊り
お囃子の太鼓をたたいている。催し太鼓。
催し太鼓についていく人々
どんどこ船
どんどこ船
撮影ポジションが悪い。「来年は良いの撮りたい」
三社祭(東京・浅草 5月第3日曜日)
宮神輿と、町神輿がある。鳥がついているのは、宮神輿の印。
町内が出している神輿。女性もかついでいる。
「女性も勇ましくワッショイ ワッショイ」
ねぶたまつり(青森市 8月2~6日)
雨が降っているため、ビニールシートが被せられている。
下に人間が入って動かしている。非常に軽い。ねぶた会館に行けば、いつでも観光客に曳かせてくれる。一つ1000-2000万円かかっている。最近はLEDの照明。
ねぶたの先行役「はねと」

竿灯祭(秋田市 8月3日~5日)

ひとつ50キロある竿を一人で持っている。高さは12m。中はローソク。46個分、ライターで火をつける。
秋田駅構内で、中学生が演技をしていた。額にのせている。
額や腰に竿灯をのせる妙技をみせてくれる。祭りの最中には、技を競うコンテストもある。
七夕まつり(仙台市 8月6日~8日)
この飾りも高価なもので、一つ100万円くらい。
市内目抜通りの商店街に飾られている。
花笠まつり (山形市 8月5日~7日)
花笠音頭
さんさ踊り (盛岡市 8月3日~5日)
真ん中が、ミスさんさ。
パレード
ねぷた(弘前市 8月1日~7日)
毎年8月1日から7日まで行われる。青森は2日から。規模は青森のほうが大きい。
4メートル近い大太鼓。非常に勇壮で、青森よりも弘前のねぷたの方が個人的には好みだ。
葵祭 (京都市 5月15日)
警察の騎馬隊。騎馬隊があるのは京都だけ。
牛車。藤の花が飾られている。
祭りのヒロイン、斎王代。
命婦[みょうぶ](斉王代に仕える人)。馬に乗っているのは珍しい。
時代祭(京都市 10月22日)
時代祭りは比較的新しい祭り。平安遷都1100年(明治28年 1894年)を記念して始まった。10月22日に行われる。
牛車
紫式部
楠公の行列
鼓笛隊。官軍の曲を演奏。御所から平安神宮まで行列は2キロ。
愛染祭(大阪市 6月30日)
大阪夏祭りのトップをきって、6月30日に行われる。
以前はかごを担いでいたのに、このときはゴロゴロで引っ張られていた。だんだん、担ぐ人もしんどくなってきているのだろう。
愛染堂で14人の愛染娘を担ぎ上げて回す。
住吉祭(大阪市 8月1日)
住吉大社の太鼓橋。このカーブした橋をお神輿を担いで渡るのはとても難しい。
岸和田のだんじり祭(岸和田市 9月第3日曜日)
各町内でだんじりを所有している。これは曲がり角を曲がっている様子。やりまわしという。
灘のけんか祭(姫路市 10月15日)
神輿をぶつけ合う「練り合わせ」。このお神輿は2トンある。
山の斜面にある観客席。
相生 ペーロン祭(相生市 5月最終日曜日)
ペーロンは長崎が有名だが、相生は長崎に倣い昭和26年から始まった。
背景に見えるのが、石川島播磨の工場。ここの人が長崎からペーロンを学んできた。
予選を通らないと出られない。24チーム出る。いつもは5月に行われるが、今年2009年はインフルエンザの関係で、7月に行われた。
博多 祇園山笠(福岡市 7月15日早朝)
1トンある山車を28人で担いで走る。
いきおい水をかけて応援する。
飾り山笠 走り山笠より重い。
装飾は終了後直ちに解体する。
下鴨神社 流鏑馬 (京都市 5月3日)
葵祭の一環で行われる。120メートルのうち、30メートルごとに3つの的がある。
上賀茂神社競馬〔くらべうま〕(京都市 5月5日)
ちゃぐちゃぐ馬っ子(岩手県滝沢村 6月9日) 
鈴がちゃくちゃぐとなるということが名前の由来。
相馬野馬追い(福島県南相馬市 7月23日~25日)
高山祭(岐阜県高山市 4月15日と10月10日)
からくり人形
長浜まつり(長浜市 4月15日)
子供歌舞伎
犬山祭り (愛知県犬山市 4月第2日曜日)
犬山の曳山
人形からくり
大津祭 (大津市 10月第2日曜日)
長崎くんち(長崎市 10月9日)
小倉祇園太鼓(北九州市 7月21日)
女性がたくさん。
太鼓をロボットがたたいている。
おわら風の盆 (富山県 越中八尾 9月1日~3日)
柳川(福岡)のひなまつり (福岡県柳川市 3月15日)
湘南ひらつか七夕まつり(神奈川県平塚市 7月第1木~日曜日)
仙台の七夕に倣って始められたといわれる。
赤穂義士まつり (赤穂市 12月14日)
曲水の宴 (京都市城南宮 4月29日)
京都の城南宮で、毎年、4月29日に行われる。
醍醐寺五大力尊 (京都市醍醐寺 2月23日)
男性は150キロ、女性は90キロのお餅を持ち上げる。
大凧まつり (滋賀県東近江市 5月第4日曜日)
滋賀県愛知川河川敷で行われる
連凧
阿波踊り (徳島市 8月12日~15日)
ルミナリエ (神戸市 12月上旬~中旬)
1995年から行われている。
長崎ランタンフェスティバル(長崎市 1月下旬~中旬)
中華街にはランタンが飾られる。
鞍馬火まつり (京都市 10月22日)
お灯まつり (新宮市 2月6日)
新宮市・神倉神社
この階段は、538段ある。
階段を登っていくところ。
降りてきたところ。はしり竜といって早い人は、5、6分で下ってくる。
京都五山送り火(京都市 8月16日)
若草山 山焼き (奈良市 1月第3日曜日)
山焼き。撮影のための場所取りが大変。寒い中、13時から18時の点火まで待った。









inserted by FC2 system